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構造生物学:HBV受容体と胆汁酸輸送体NTCPに関する構造学的知見

Nature 606, 7916 doi: 10.1038/s41586-022-04857-0

全世界で約2億5000万人の人々がB型肝炎ウイルス(HBV)に感染しており、また1500万人が重症肝疾患を発症するリスクがさらに高いサテライトウイルスであるD型肝炎ウイルスに感染している可能性がある。HBV受容体はナトリウム・タウロコール酸共輸送体(NTCP)であることが明らかになっていて、NTCPはウイルスlarge表面抗原タンパク質のN-ミリストイル化されたpreS1領域N末端の48アミノ酸領域と直接相互作用している。HBVに対する治療薬の差し迫った必要性にもかかわらず、NTCPの構造はまだ解かれていない。349残基からなるNTCPはヒトの頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(ASBT)と近縁関係にあり、SLC(solute carrier)ファミリーのSLC10の一員である。細菌の持つ同様の胆汁酸輸送体の結晶構造が報告されており、NTCPとASBTの両者はこれらと類似する構造を持つと考えられている。今回我々は、クライオ電子顕微鏡法を用いて、抗体と結合したNTCPの構造を解き、NTCPは他のSLC10タンパク質で見られていた最初の膜貫通ヘリックスに相当する領域を持っておらず、N末端が細胞外表面に露出していることを明らかにした。我々の構造と、関連タンパク質の構造との比較により、胆汁酸輸送の共通の機構が示唆されたが、NTCPの構造からpreS1と相互作用すると知られている残基が追加でポケットを形成することが示され、これは構造を基にした薬物設計の新たな可能性を提示している。

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