Article

ケミカルバイオロジー:アルカロイドGB18の合成と標的の注釈付け

Nature 606, 7916 doi: 10.1038/s41586-022-04840-9

ガルブリミマ属(Galbulimima;GB)の一種の樹皮に由来するアルカロイド代謝物の摂取は、ヒトで向精神作用や興奮作用をもたらす。しかし、GBアルカロイドの供給量は限られており変動しやすいため、その生物学的調査や臨床開発が阻まれてきた。今回我々は、ガルブリミマの樹皮に含まれる、構造的に異常で向精神作用成分と推測されるGB18の供給に対する解決策について報告する。GB18の入手困難な四面体結合環モチーフを効率よく得るには、配位子によって制御されるendo選択的クロス求電子剤カップリング反応と、回転運動するピリジンのジアステレオ選択的水素化反応の開発が必要であった。GB18の確実なグラムスケール合成によって、これを、35年ぶりの新しい標的であるκ-オピオイド受容体とμ-オピオイド受容体の強力なアンタゴニストとして帰属させることが可能になり、ガルブリミマ代謝物の生物活性を誘導・理解するための基礎が築かれた。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度