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分子生物学:単一細胞レベルの分解能で見る異時性並体結合の分子特性
Nature 603, 7900 doi: 10.1038/s41586-022-04461-2
生物学的な老化を遅らせたり、逆転させたりできれば、疾患リスクの軽減や活力の維持に重要な意味を持つだろう。若返りへの効果が期待できる介入方法は増えているが、全身のさまざまな細胞タイプに対する効果や若返り法に反応しやすい分子経路についてはほとんど調べられていない。今回我々は、20の器官について単一細胞のRNA塩基配列解読を行い、異時性並体結合において若齢個体と老齢個体の血液に対して起こる細胞タイプ特異的な応答を明らかにした。特に応答性の高い細胞は、脂肪組織由来間葉系ストローマ細胞、造血幹細胞、肝細胞などであった。経路レベルでは、若齢個体の血液はすでに確立された老化パターンを逆転させるとともに、新たな遺伝子群を起動した。これには電子伝達系の成分をコードする遺伝子の網羅的な回復が伴っており、並体結合による若返りに、ミトコンドリア機能が極めて重要な役割を果たしていることが示唆された。加齢に伴って遺伝子の発現がほぼ偏りなく減少することが観察され、これは並体結合で大部分が再現されていた。老齢個体の血液は遺伝子全般の発現を低下させ、若齢個体の血液は、それを特定の細胞タイプで回復させる。これらのデータを総合することによって、血液中の因子と細胞の完全性との相互作用を全身レベルで理解するための基盤が得られる。

