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地球科学:地球マントルの弱い立方晶CaSiO3ペロブスカイト

Nature 603, 7900 doi: 10.1038/s41586-021-04378-2

立方晶CaSiO3ペロブスカイトは、沈み込んだ海洋地殻の主要な鉱物相であり、深さ約550 kmでメージャライトガーネットから形成される。しかし、下部マントルの典型的な温度圧力におけるそのレオロジー特性はよく分かっていない。今回我々は、深さが最大約1200 kmの沈み込むスラブの典型的な温度圧力条件において、立方晶CaSiO3ペロブスカイトの塑性強度を測定した。その結果、以前室温で調べられた正方晶CaSiO3とは対照的に、立方晶CaSiO3ペロブスカイトは、下部マントルの温度では比較的弱い鉱物相であることが見いだされた。立方晶CaSiO3ペロブスカイトの強度と粘性は、ブリッジマナイトやフェロペリクレースよりかなり低く、おそらく下部マントルで最も弱い鉱物相になっている。今回の知見は、立方晶CaSiO3ペロブスカイトが、沈み込むスラブのダイナミクスを支配していることを示唆している。さらに、弱いCaSiO3ペロブスカイトからは、沈み込んだ海洋地殻がその下のマントルから分離する機構が得られる。この分離が起こる深さに応じて、玄武岩質の地殻は上部マントルと下部マントルの境界に蓄積する可能性があり、ここで立方晶CaSiO3ペロブスカイトは、下部マントル最上部の地震学的に観測されているS波速度の低い領域に寄与するか、核–マントル境界まで沈み、アフリカと太平洋の下にある大規模なS波速度の低い領域に伴う地震波異常を説明する可能性がある。

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