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ナノスケール材料:電子と正孔の画像化によって捉えられたモアレ励起子の構造
Nature 603, 7900 doi: 10.1038/s41586-021-04360-y
層間励起子(ILX)は、2つの原子層半導体にまたがって結び付いた電子と正孔の対であり、励起子凝縮や単一光子放出などの量子情報への応用を研究する魅力的なプラットフォームとして浮上している。しかし、広範な光学分光学的研究にもかかわらず、ILXのサイズ、バレー構造、モアレポテンシャルの影響に関する重要な情報は、まだよく分かっていない。今回我々は、WSe2/MoS2ヘテロ構造において、結合してILXを形成する両方の粒子、すなわち電子と正孔の時間分解・運動量分解された分布の画像を捉えた。そしてそれにより、ILXの直径が、モアレ単位格子の長さ6.1 nmに匹敵する約5.2 nmであり、その質量中心が局在化しているという直接的な測定結果を得た。意外なことに、この大きなILXが、それ自体のサイズより小さい、モアレ格子内の直径わずか1.8 nmの領域にピン止めされていることが見いだされた。このILXの高い局在性は、Bethe–Salpeter方程式の計算によって裏付けられ、ILXが小さなモアレ単位格子の中に局在し得ることを示している。大きなモアレ格子と異なり、小さなモアレ格子は広い領域にわたって均一なので、量子技術向けに広範囲にわたって配列した局在励起を形成できる。

