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光物理学:半導体における正孔のブロッホ波動関数の再構成

Nature 599, 7883 doi: 10.1038/s41586-021-03940-2

物性物理学の中心的な目標の1つは、結晶性物質の多様な電子的特性や光学的特性が、周期的に配列した原子を通る電子の波状の運動からどのように生じるかを理解することである。しかし、ブロッホが結晶中の電子波の関数形式(現在はブロッホ波動関数として知られる)を導出してから90年以上たった今も、その実験による直接的な再構成は、高速散乱過程のために妨げられている。高次サイドバンド生成では、近赤外レーザーによって半導体中に生成された電子と正孔が、強いテラヘルツ電場によって高い運動エネルギーへと加速され、散乱される前に再衝突して近赤外サイドバンドを放出する。今回我々は、サイドバンドの偏光を実験的に測定し、そうした偏光をさまざまな再衝突経路間の量子干渉を結び付ける洗練された理論を導入することによって、原子間隔よりはるかに長い波長でガリウムヒ素の2種類の正孔のブロッホ波動関数を再構成した。これらのブロッホ波動関数は、球面上にコンパクトに可視化される。高次サイドバンドの生成は、原理的にはいかなる直接遷移型半導体や絶縁体でも観測できる。従って、今回の方法は、こうした物質の多くにおいて低エネルギーブロッホ波動関数の再構成に使用でき、それによって、凝縮物質の電子的特性や光学的特性の起源と操作に関する重要な知見が得られると予想される。

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