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構造生物学:Kv4チャネル複合体におけるゲート開閉制御の構造基盤

Nature 599, 7883 doi: 10.1038/s41586-021-03935-z

電位依存性カリウム(Kv)チャネルの補助サブユニットによるゲート開閉の制御は、脳や心臓におけるチャネルの生理的機能に重要である。生体内のKv4四量体チャネルは、細胞内Kvチャネル相互作用タンパク質(KChIP)と膜貫通ジペプチジルペプチダーゼ関連タンパク質(DPP)という2つの補助βサブユニットと超分子三者複合体を形成することによって、速い活性化と不活性化を特徴とするA型電流を引き起こし、活動電位の逆伝播を防ぐ。しかしながら、Kv4チャネル複合体のゲート開閉の制御機構は依然としておおむね不明である。今回我々は、Kv4.2–DPP6S–KChIP1十二量体複合体、Kv4.2–KChIP1およびKv4.2–DPP6Sの八量体複合体、そしてKv4.2単独のクライオ電子顕微鏡法による構造を報告する。Kv4.2–KChIP1複合体の構造は、Kv4.2の細胞内N末端が隣のKv4.2サブユニットのS6ゲート開閉ヘリックスから伸長してきたC末端と相互作用すること、さらにKChIP1がこれらKv4.2のN末端とC末端をつなぎ留めていることを明らかにしている。これにより、KChIP1はN型不活性化を抑制し、さらにKv4.2四量体中のS6ヘリックスによるゲート開閉を制御するためにS6のコンホメーションを安定化することが示唆される。一方、これまでに報告された電位依存性チャネル複合体の補助サブユニットとは異なり、DPP6SはKv4.2電位感受性ドメインのS1およびS2ヘリックスと相互作用しており、DPP6SがS1–S2ヘリックスの構造を安定化していることが示唆される。これによってDPP6Sは、S4ヘリックスの電位依存的な構造変化を加速している可能性がある。Kv4.2–KChIP1–DPP6S三者複合体では、KChIP1とDPP6Sは互いに直接的な相互作用はしていない。従って我々の結果は、(KChIP1とDPP6Sによる)2つの異なるゲート開閉の制御様式が、生体内におけるKv4超分子複合体によるA型電流を引き起こすために加算的に寄与することを示唆している。

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