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量子物理学:自律的量子誤り訂正を用いたボソンキュービットの保護
Nature 590, 7845 doi: 10.1038/s41586-021-03257-0
脆弱な物理キュービットから汎用量子コンピューターを構築するには、量子誤り訂正(QEC)の効果的な実現が必須条件であるとともに中心的な課題となる。QECの既存の実証は、誤りシンドローム測定のアクティブスケジュールと適応的回復演算に基づいており、これらはハードウエア集約的で誤りを導入・伝播させやすい。原理的にQECは、量子系内部の散逸を調整することで自律的に継続して実現できるが、物理的プラットフォームにおいて最も顕著な誤りを相殺するのに必要な特定の形の散逸を実現することは、今のところまだ難題である。今回我々は、シュレーディンガーの猫に類似した多光子状態の超伝導共振器に論理キュービットを符号化し、誤りシンドローム演算子である光子数パリティを安定化させる訂正散逸過程を実証する。この受動的プロトコルは、連続波制御場のみを用いて実現され、単一光子損失誤りを自律的に訂正することによって量子情報を保護し、ボソンキュービットのコヒーレンス時間を2倍以上に延ばした。特筆すべきは、QECが、以前のQEC実証には技術的精緻さが必要だったのとは対照的に、高忠実度の読み出しも高速なデジタルフィードバックもなしに、比較的簡単なハードウエア構成で実現されることである。今回の実験は、さらなる位相安定化やフォールトトレラント技術とも両立するものであり、量子散逸エンジニアリングが、将来の量子コンピューティングアーキテクチャーにおいて能動的QECを代替ないしは補うリソース効率の良い方法であることを示唆している。

