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構造材料:高い強度と延性を目的としたバルク超微細粒鋼の簡便作製方法

Nature 590, 7845 doi: 10.1038/s41586-021-03246-3

結晶粒径がサブマイクロメートルの鋼は通常、高い靭性と強度を有するため、軽量化技術や省エネルギー戦略に有望である。これまで、超微細粒(UFG)合金の工業的製造は、一般的に拡散型相変態の操作に依存しており、オーステナイト–フェライト変態する鋼に限定されていた。さらに、こうしたUFG鋼は、加工硬化と一様伸びが制限されるため、幅広い応用が阻まれている。今回我々は、整合性無秩序Cuリッチ相の粒内ナノ析出(30秒以内)を通した微量Cu合金化と再結晶過程操作による、代表的なFe–22Mn–0.6C双晶誘起塑性鋼におけるUFG構造の簡便な大量生産法を報告する。急速かつ多量のナノ析出によって、新たに再結晶化したサブマイクロメートルの結晶粒の成長が妨げられるだけでなく、得られたUFG構造の熱的安定性がツェナーピン止め機構を通して高められる。さらに、析出物は、完全整合性と無秩序性を有するため、荷重下で転位と弱い相互作用を示す。この手法によって、脆性粒子や偏析境界などの有害な格子欠陥を導入することなく、結晶粒径が800 ± 400 nmの完全再結晶化UFG構造の形成が可能になる。Cu無添加鋼と比較すると、UFG構造では降伏強度が約710 MPaへと倍増しており、一様延性が45%、引張強度が約2000 MPaであった。今回の結晶粒微細化の概念は他の合金系に拡張できるはずであり、この製造工程は既存の工業生産ラインに容易に適用できる。

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