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がん:代謝の不均一性が黒色腫の転移能の違いを生み出す

Nature 577, 7788 doi: 10.1038/s41586-019-1847-2

転移では、がん細胞が代謝的変化を起こす必要があるが、この変化についてはまだよく分かっていない。今回我々は、黒色腫細胞間の代謝的な違いは、MCT1輸送体機能の違いの結果として転移能の差異を生じさせることを示す。患者由来の異種移植片における同位体を用いたin vivoでの追跡解析から、転移効率が良い黒色腫と悪い黒色腫の間には栄養素の処理に違いがあり、転移効率の高い腫瘍では、循環血中の乳酸が腫瘍乳酸のより顕著な供給源であることが分かった。転移効率の高い腫瘍ではMCT1レベルがより高く、MCT1を阻害すると乳酸の取り込みが減少した。MCT1の阻害は、原発性皮下腫瘍の増殖にはほとんど影響を及ぼさないが、循環血中の黒色腫細胞の減少を引き起こし、患者由来異種移植片やマウス黒色腫で転移性腫瘍負荷を軽減した。MCT1の阻害はさらに、酸化的ペントースリン酸経路を抑制し、活性酸素種レベルを上昇させた。転移に対するMCT1阻害のこうした影響は、抗酸化剤によって妨げられた。同一の黒色腫に由来するMCT1high細胞とMCT1−/low細胞は、皮下腫瘍の形成に関しては同様の能力を持っていたが、MCT1high細胞は静脈注射後に、より多くの転移腫瘍を形成した。従って、がん細胞間の代謝の違いが転移能の違いを生じさせ、それは転移中の細胞がMCT1依存的に酸化ストレスに対処するためである。

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