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地球化学:前弧の炭素シンクは長期にわたるマントルへの揮発性物質の再循環量を減少させる
Nature 568, 7753 doi: 10.1038/s41586-019-1131-5
地球表面の炭素や揮発性物質は、プレートの収束境界(海洋地殻が大陸地殻の下へ沈み込む境界)によって気体、流体、鉱物相の形でマントルへと輸送される。この輸送の効率は、地球の酸化状態や、地球深部マントルと浅部地殻の貯蔵庫における地球化学的な不均一性の性質や規模に大きな影響を及ぼす。しかし、輸送の過程で前弧と背弧へ放出される揮発性物質の割合は、火山弧フロントからのフラックスに比べて、あまり絞り込まれていない。本論文では、2か所の島弧断面に沿った、マントル起源の湧泉から得られたヘリウムと炭素の同位体データを用いて、コスタリカ前弧の下の沈み込みプレート(スラブ/マントル)から放出される炭素量と生成・消滅過程を明らかにする。放出された炭素(二酸化炭素)の約91%は、炭酸カルシウムとして地殻内に隔離され、さらに約3%は、微生物による化学独立栄養的な無機炭素の同化によって、有機炭素へと変換されていることが示された。我々は、年間1.2 × 108〜1.3 × 1010モルの二酸化炭素が前弧下のスラブから放出され、地球深部マントルへ輸送される炭素はこれまでの見積もりより最大で約19%少ないと見積もっている。

