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加齢:幹細胞競合が皮膚の恒常性と老化をつかさどる

Nature 568, 7752 doi: 10.1038/s41586-019-1085-7

幹細胞は組織の恒常性維持の基盤となっているが、加齢における幹細胞の動態やそれが臓器老化に及ぼす影響についてはほとんど分かっていない。今回我々は、表皮幹細胞でのヘミデスモソーム構成因子であるコラーゲンXVII(COL17A1)の発現が、ゲノムストレス/酸化ストレス誘導性のタンパク質分解によって生理的に変動し、その結果生じる個々の幹細胞におけるCOL17A1の発現の差異が細胞競合の駆動力を生み出すことを報告する。マウスにおけるin vivoでの幹細胞クローン解析およびin vitroでの3D培養モデルを用いることにより、対称性分裂を行うCOL17A1高発現クローンが、ストレスを受けて非対称分裂を行うCOL17A1低発現クローンと隣接すると、低発現クローンを敗者として排除することが分かった。これにより、高い能力や品質を有する幹細胞が恒常性維持のために選択されるが、最終的にCOL17A1の発現が喪失して細胞競合が制限され、これが老化の原因となることが明らかになった。また、結果として生じるヘミデスモソームの脆弱性や幹細胞の剥離により、隣接するメラノサイトや繊維芽細胞が枯渇し、皮膚の老化が促進されることも分かった。逆に、COL17A1を強制的に維持しておくと、皮膚の老化を救済できることから、老化制御による治療的介入へと向けた可能性が示された。

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