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ウイルス学:抗体の動態および感染歴を再構築してデング熱のリスクを評価する
Nature 557, 7707 doi: 10.1038/s41586-018-0157-4
ほとんどのデングウイルス感染は、多くの病原体の感染と同様に無症状であるため、見過ごされる。感染の潜在的な血清マーカー群の動的挙動がまだあまり分かっていないこともあり、この感染が見過ごされる問題は、個人レベルおよび集団レベルでの感染と疾患リスクの相関や、これらが時間経過とともに、検査の異なる解釈間で、また、コホート設計によってどのように変化するかを理解する上での妨げとなるなど、広範囲の影響がある。今回我々は、抗体の動態を同時に特徴付ける枠組みを開発し、詳細なコホートデータ(3451人から91日ごとに血液を採取して得られた、血球凝集阻止テストによる14万3548の抗体価測定値)からベイズ法による増幅により無症状の感染を突き止めた。積極的サーベイランスで検出されなかった1149件の感染例(95%信頼区間;1135~1163)が特定され、このうち65%が無症状であると見積もられた。感染後、個人には、1年後に安定な「セットポイント抗体量」が生じて、それによって個人の感染リスクの有無が決定した。すでに1:40を超える抗体価を持つ人の出血熱の発症は未感染者の0.0倍(95%信頼区間;0.0~1.3)であるのに対して、既存の抗体価が1:40以下の人は、7.4倍(95%信頼区間;2.5~8.2)と高頻度で出血熱を発症した。プラーク減少中和試験の抗体価が1:100以下であることも、同様に重度の疾患に関連した。集団全体にわたって、流行のサイズは、感染や疾患リスクに大規模な時間的変化を引き起こしたが、年齢とはほとんど相関が見られなかった。

