進化学:現生の条鰭類魚類の起源がより新しいことを示す「生きた化石」系統の初期の構成種
Nature 549, 7671 doi: 10.1038/nature23654
現生の条鰭類魚類は現生脊椎動物種の半数を占めており、中期デボン紀後期(約3億8500万年前)またはそれ以前に出現したと広く考えられている。ポリプテルス科の魚類(ポリプテルスおよびアミメウナギ)は現生条鰭類で最初期に分岐した系統であり、ほぼ全ての古生代タクソンは、ポリプテルス類よりも他の現生条鰭類とより近縁だと解釈されている。これに対し、ポリプテルス類系統とされている最古の標本は年代が白亜紀半ば(約1億年前)で、古生物学的に2億5000万年もの空白があることになる。今回我々は、三畳紀(約2億5200万~2億100万年前)に広く分布した放散であるスカニレピス型類(Scanilepiformes)の魚類がステム群ポリプテルス類であることを明らかにする。重要なことに、この魚類の化石はポリプテルス類の長い枝を断ち切って短くするとともに、現生ポリプテルス類の原始的と見られる特徴の多くが逆行であることを明らかにしている。これにより、多くの古生代条鰭類が条鰭類の基部へと移動し、クラウン系統の最小年代が約4500万年前というより新しいものに変更された。分子時計を再較正して、系統発生学的に新たに古生代タクソンとされた動物を除外したところ、条鰭類のクラウン系統は従来の分子解析で示されたよりも約2000万~4000万年新しいという推定結果が得られた。これらの新たな年代は、今回の修正された古生物学的時間スケールと大筋で整合しており、デボン紀–石炭紀境界を中心とする、条鰭類における顕著な形態学的および分類学的な多様化の期間とも一致する。こうした時間スケールの移行は、後期古生代の条鰭類での類縁関係の不明確さと相まって、化石記録のこの部分が、現在の脊椎動物多様性の進化的集合を理解する上で重要な未開拓領域であることを明らかにしている。

