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考古学:人類は6万5000年前にはオーストラリア北部に居住していた
Nature 547, 7663 doi: 10.1038/nature22968
人類がオーストラリアに到達した年代は、未解決の問題である。この問題は、現生人類がアフリカを出て最初に分散した年代、そしてその子孫がネアンデルタール人やデニソワ人、あるいは他のヒト族からの遺伝物質を組み入れた年代に関する議論に関係してくる。人類はまた、オーストラリアの大型動物相の絶滅にも関与したとされてきた。本論文では、オーストラリア北部の岩窟住居Madjedbebeで実施した、新たな発掘の成果について報告する。一次堆積層中の人工物は3本の密な帯として集中しており、堆積状況の層序学的な完全性は、人工物の接合、および光学的年代測定をはじめとする堆積物の複数の分析によって実証された。人類の居住は約6万5000年前に始まり、砥石、削られた黄土片、反射性顔料、および先端が砥がれた手斧の刃など、特徴的な石器群や顔料を伴っていた。今回得られた証拠は、人類のオーストラリアへの到達、現生人類の出アフリカ、およびそれに続く現生人類とネアンデルタール人やデニソワ人との交流に関して、新たな最小年代を設定するものである。

