Letter
応用物理学:集積回路の高分解能非破壊三次元画像化
Nature 543, 7645 doi: 10.1038/nature21698
最新のナノエレクトロニクスは、デバイスのフィーチャーサイズが小さく、チップへの集積に起因して三次元構造が複雑なため、デバイス全体やデバイス間の配線を非破壊的に画像化できないところまで進んでいる。この計測上のギャップは、設計過程と製造過程の直接的なフィードバックの欠如を示しており、製造時、出荷時、使用時の品質管理を妨げている。今回我々は、高分解能のコヒーレント回折画像化法であるX線タイコグラフィーによって、全方向において最小14.6 nmの方位分解能で、構造が既知の集積回路と未知の集積回路の三次元画像を生成できることを実証する。我々は、デバイスの詳細な配置と対応する要素マップを得て、デバイスがどのように互いに集積されてチップを形成しているか明らかにした。今回の実験結果は、チップ検査とリバース・エンジニアリングにおける、従来の破壊的な電子顕微鏡法やイオンミリング法を越える大きな進歩である。X線源、光学素子、検出器の予測可能な発達と、円筒状試料ではなく平面状試料に最適化した計器配置の採用によって、効率を1000倍に向上させ、走査時間の短縮とボクセルサイズの縮小を同時にできる可能性がある。

