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地球科学:最高温のマントルプリュームが運ぶ始原的ヘリウム

Nature 542, 7641 doi: 10.1038/nature21023

ヘリウム同位体から、地球の内部に残存する始原的貯蔵庫としての初期地球を追跡する重要な手段が得られる。ハワイやアイスランドで噴出した溶岩のような火山性ホットスポットの溶岩は、上部マントルの融解で形成される中央海嶺玄武岩に見られる低い3He/4He比(現在の大気の同位体比Raの約8倍)と比べて、まれな高い3He/4He同位体比(最大で50 Ra)を示すことがある。長い間考えられてきた仮説は、中央海嶺玄武岩に抽出される上部マントルの下のマントル深部には3He/4He比の高い領域が存在し、この3He/4He比の高い物質が、マントル深部から浮力で上昇したプリュームによって、プリュームに供給されるホットスポットの下のマントル浅部へと輸送されているというものである。この仮説の問題の1つは、低い値から高い値までさまざまな3He/4He比を示すホットスポットもあれば、低い3He/4He比のみを示すホットスポットもあるということである。本論文では、マントルプリュームの上にあると考えられるホットスポットの中で、最大3He/4He比が最も高いホットスポットは、最大3He/4He比が低いものしかないプリュームが供給するホットスポットとは異なり、ホットスポットの浮力フラックスが高く、上部マントルの低地震波速度異常を示す領域の上にあることを示す。3He/4Heの値、ホットスポットの浮力フラックス、上部マントルのS波速度の間の関連性は、深さ200 kmに低地震波速度異常を持つ高温のプリュームは、より浮力が大きく、3He/4He比の高い物質と3He/4He比の低い物質の両方を運んでいることを意味すると解釈できる。対照的に、温度が低く浮力が小さいプリュームは、3He/4He比の高い物質を運ばない。このことは、3He/4He比の高い領域は、プリュームにある3He/4He比の低い物質より密度が高く、3He/4Heの高い物質は温度が最も高く浮力が最も大きいプリュームによってのみマントル深部から運ばれると仮定すれば説明できる。そうした密度が高くて3He/4He比の高い深部マントルの領域は、対流するマントルから分離されたままである可能性があり、このような貯蔵庫から得られる溶岩が前期冥王代(45億年以上前)の地球化学的異常を保持していることの説明に役立つかもしれない。

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