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神経科学:時間的および空間的パターン形成の統合により神経の多様性が生まれる

Nature 541, 7637 doi: 10.1038/nature20794

ショウジョウバエ(Drosophila)の視葉では、網膜に地理対応して配列したメダラの800個のコラムが、視覚情報処理の機能的ユニットとして働いている。メダラには80以上のタイプのニューロンが含まれ、これらは2つの種類に大別される。コラムと化学量論的に1対1対応する単コラムニューロンと、複数のコラムと結合している複コラムニューロンである。本論文では、このようなニューロンの種別を生んでいるのは、時間軸と空間軸の組み合わせ入力であることを示す。全ての神経芽細胞は、時間の経過とともに発生運命を切り替えて異なるニューロンを作るようになる。神経芽細胞を作る神経上皮も、それぞれ特定の因子を発現する6つの区画に区分される。単コラムニューロンは、空間入力とは独立に、全ての空間的区画で作られ、作られた部位の神経網に結合する。複コラムニューロンは、限られた区画で少数作られ、空間入力を必要とする。それらの細胞体の大部分は、その後移動して、全メダラをカバーする。従って、固定された時間的神経芽細胞カスケードによる空間入力の選択的統合が、神経の多様性を生み出す強力な機構として働き、コラムとの対応性と網膜地理対応の形成を調節している。

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