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分子生物学:mTORC1と筋肉の再生はLINC00961にコードされるSPARポリペプチドによって調節される

Nature 541, 7636 doi: 10.1038/nature21034

長鎖非コードRNA(lncRNA)はタンパク質をコードしていない転写産物であると定義されているが、最近の研究からlncRNAの塩基配列から推定される小さなオープンリーディングフレームの内、いくつかが翻訳されることが示されている。しかし、これらの隠れたポリペプチドの生物学的重要性はいまだ明らかになっていない。今回我々は、lncRNA LINC00961にコードされる新規ポリペプチドを発見し、その機能の特徴を明らかにしたことを報告する。このポリペプチドは、ヒトとマウスの間で保存されていて、後期エンドソーム/リソソームに局在しており、リソソームのv-ATPアーゼと相互作用してmTORC1活性化を負に調節する。このようなmTORC1の調節は、増殖因子ではなく、アミノ酸刺激によるmTORC1活性化に特異的である。従って我々はこのポリペプチドを「SPAR(small regulatory polypeptide of amino acid response)」と名付けた。我々はSPARをコードするlncRNAは一部の組織で高発現していることを示し、CRISPR/Cas9系を用いて、宿主lncRNAの発現を維持しながら、SPARポリペプチドを特異的にノックアウトしたマウスを作製した。SPARをコードするlncRNAは急性損傷の際に骨格筋で下方調節されることが分かり、また、このin vivoモデルを用いて、SPARの下方調節によりmTORC1が効率的に活性化できるようになり、筋肉の再生が促進されることを明らかにした。我々のデータは、mTORC1活性化が損傷に応答して組織特異的に精密に調節される可能性がある機構を示しており、またlncRNAは限定され高度に調節された発現プロファイルを持っていることから、小さなポリペプチドをコードするlncRNAが一般的な生物学的経路や過程を調節して、組織特異的な要求を行いやすくすることができると考えられる。

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