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発生生物学:Wnt/βカテニン経路はマウスとヒトで胃底部の運命指定を促す
Nature 541, 7636 doi: 10.1038/nature21021
胃疾患は世界的に多く見られるにもかかわらず、ヒトの胃底部上皮を研究するための適切なモデルはほとんどない。我々は、まず胚での基底部発生における主要な事象を明らかにし、そしてそれを再現することで、ヒトの多能性幹細胞(hPSC)を、胃底部上皮を含む胃オルガノイドに分化させた。マウスの胚でWnt/βカテニンシグナル伝達を阻害すると、胃底部上皮から幽門部上皮への転換が起き、またhPSCから誘導した前腸前駆細胞でβカテニンを活性化すると、ヒト胃底部型のオルガノイド(hFGO)の発生が促された。我々は次に、hFGOを用い、主細胞や機能的な壁細胞をはじめとする胃底細胞タイプの上皮形態形成と分化における、複数のシグナル伝達経路が持つ時間的に異なる役割を明らかにした。hFGOはヒト胃底部の発生およびヒトの胃の生理機能や病態生理の分子基盤を研究するための強力なモデルであり、創薬の新たなプラットフォームにもなるだろう。

