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神経科学:Piezo2は気道の伸展を感知し肺膨張誘導性の無呼吸症に関与する
Nature 541, 7636 doi: 10.1038/nature20793
呼吸の機能不全が新生児の周産期死亡や成人の睡眠時無呼吸症の原因になることはよく知られているが、呼吸機能を調節する仕組みは詳しく解明されていない。呼吸は、気道を支配する感覚ニューロンから伝達される機械的シグナルによって調節されるが、これらのシグナルの生理的重要性やその分子機構は明らかになっていない。今回我々は、機械シグナルによって活性化されるイオンチャネルPiezo2を、全身または感覚ニューロン特異的に除去すると、新生仔マウスにおいて呼吸困難が起こって死に至ることを明らかにする。迷走神経のPiezo2+感覚ニューロンを光遺伝学的に活性化すると、成体マウスで無呼吸症が引き起こされた。また、成体マウスの感覚ニューロンでPiezo2の除去を誘導すると、肺膨張に対するニューロンの応答が低下し、ヘーリング・ブロイウェル反射が起こらなくなり、正常状態での一回換気量が増加した。このような表現型は、下神経節でPiezo2を欠失したマウスでも再現された。これらのデータは、Piezo2が気道の伸展センサーであり、気道を支配する種々の感覚ニューロンにおけるPiezo2を介した機械的シグナル伝達が、出生時の効率的な呼吸の確立や成体での正常な呼吸に不可欠であることを示している。

