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がん:ゲノム規模のin vivoスクリーニングから見つかった転移性コロニー形成の新たな宿主調節因子
Nature 541, 7636 doi: 10.1038/nature20792
転移はがん患者の主要な死因である。この多段階過程では、腫瘍細胞は循環血液中で生存を続け、遠隔部位で脈管から遊出して増殖する必要があり、これには腫瘍細胞と腫瘍の微小環境(「宿主」;これには間質細胞と免疫系が含まれる)の両方からの寄与が関わっている。転移過程の初期段階は比較的効率がよく、脈管外遊出後の腫瘍増殖(「コロニー形成」)の調節が転移の結果を決める上で重要であることが研究で示唆されている。本研究で我々は、転移性コロニー形成の微小環境調節因子を明らかにするためにin vivo評価法を用いて810系統の変異マウスで行ったスクリーニングの結果を示す。これによって明らかにされた23個の遺伝子は、マウスで欠失させた場合、腫瘍細胞が転移病巣を形成する能力を変化させるが、それらの遺伝子のうちの19個は宿主による転移制御に役割を持つことがこれまで示されていなかった。肺転移の最も大きな減少は、Spns2[sphingosine-1-phosphate(S1P)transporter spinster homologue 2]欠失マウスで見られた。我々はS1Pを介したリンパ球輸送調節の新たな結果を示す。つまり、全身あるいはリンパ管内皮特異的にSpns2を欠失させると、循環するリンパ球が減少し、肺に存在するエフェクターT細胞とナチュラルキラー細胞の割合が高まるのである。これにより腫瘍細胞殺傷能力が高まり、全体的に転移腫瘍量が低減される。

