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生物工学:ゲノムリコーディングによる同義コドン圧縮スキームの定義
Nature 539, 7627 doi: 10.1038/nature20124
合成によってゲノムをリコーディングし、標的としたセンスコドンを除去すると、直交翻訳系による非天然重合体のコード化された細胞内合成が容易になるかもしれない。しかし、同義コドンの置換の許容については限定的にしか解明されていない上、大腸菌(Escherichia coli)のゲノムを長い合成DNAで段階的に置換して、合成ゲノムの許容される設計や許容されない設計についてフィードバックを得る方法がないことが、この目標に向けた進歩の妨げとなっている。今回我々は、in vivoで、CRISPR/Cas9によるエピソームのレプリコンからの二本鎖DNAの切除とλ-redを介した組換えおよびポジティブ・ネガティブ同時選択とを組み合わせることにより、大腸菌に、ゲノムDNAを長い(> 100 kb)合成DNAで効率よく置換できるプログラム可能な系を導入した。この手法を繰り返すことにより、段階的に全ゲノムの置換を行う基盤を得た。8通りの同義コドンリコーディングスキームを用いて、必須なオペロンの1つで系統的なリコーディングを試みた。各スキームは、標的となるコドンを系統立てて決まった同義コドンに置換するので、コドンの再定義が可能になる。今回の結果から、同義コドンリコーディングの許容されるスキームと許容されないスキームが明らかになり、ゲノムの特異的な部位でのリコーディングを確認したり修正したりすることが可能になる。

