Letter

音響学:音響学用のホログラム

Nature 537, 7621 doi: 10.1038/nature19755

ホログラフィー技術は、立体ディスプレー、高密度データ記憶、光ピンセットなどの、三次元立体内において複雑な光学場や音場の空間制御が必要な応用に不可欠である。ホログラフィーの基礎は、所望の波面の位相プロファイルと振幅プロファイルのどちらかあるいは両方の、適切なコヒーレント源で照射した際に干渉によって波面を再生できる形での、空間ストレージである。現在のコンピューター生成ホログラフィーでは、物理的な景観をホログラムに記録する過程を省略して、その代わりに、必要な位相プロファイルを、再生するためのレンダリングを行う前に計算する。超音波の応用では、一般的に位相プロファイルは個別に独立して駆動される超音波源から生成される。しかし、超音波源は少数個でしか使えないため、波面で得られる複雑さや自由度が制限される。今回我々は、回折限界の音圧場を再生することで任意の超音波ビームを再生できる、モノリシック音響ホログラムを提示する。ホログラムを作る迅速な方法を使って、市販されている位相アレイ源よりも2桁大きい自由度の再生が実現された。この手法は安価で、透過素子と反射素子の両方に適しており、より大きい情報量、より大きい開口サイズ、そしてより高い出力にうまく拡張できる。こうした音響ホログラムで生成された複雑な三次元の圧力分布と位相分布によって、水中の固体、そして空気中の液体や固体を超音波で制御して操作する新しい方法を実証できた。音響ホログラムによって、ビーム操作やエネルギーの非接触伝送における新規機能が可能となり、医用イメージングが改善され、超音波の新しい応用が促進されると、我々は予想する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度