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ゲノミクス:新しい発生表現型のハイスループットな発見

Nature 537, 7621 doi: 10.1038/nature19356

全ての哺乳類遺伝子の約3分の1は生存に不可欠である。マウスにおいてこれらの遺伝子をノックアウトして生じる表現型は、遺伝子の機能や先天性疾患について非常に多くの手掛かりをもたらした。今回我々は、国際マウス表現型解析コンソーシアム(International Mouse Phenotyping Consortium;IMPC)の5000系統のノックアウトマウスを作製して表現型の特徴を明らかにする取り組みの一環として、最初の1751の単一遺伝子ノックアウトマウスの作製過程で、410の致死遺伝子を明らかにしたことを報告する。高分解能三次元画像化を組み込んだ、標準化された表現型解析プラットホームを用いて、これまで解析されていない遺伝子について複数の発生段階で表現型を明らかにし、またこれまでに変異表現型が報告されている遺伝子についてさらなる表現型を明らかにした。意外なことに我々の解析から、同一遺伝的背景においてさえ、遺伝的な不完全浸透や表現型の差異がよく見られることが示された。さらに、ヒトの疾患遺伝子はマウスの不可欠な遺伝子に豊富に存在しており、従って、臨床的な塩基配列解読の取り組みで明らかにされた変異の優先順位付けや検証に役立つデータセットが得られた。

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