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創薬:リーシュマニア症、シャーガス病、睡眠病の治療法となるプロテアソーム阻害
Nature 537, 7619 doi: 10.1038/nature19339
シャーガス病、リーシュマニア症、睡眠病には世界中で2000万人が罹患し、毎年5万人以上が死亡している。これらの病気はいずれも寄生性のキネトプラスト類によるもので、シャーガス病はクルーズ・トリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)、リーシュマニア症はトリパノソーマ類に属するリーシュマニア(Leishmania spp.)、睡眠病はブルース・トリパノソーマ(Trypanosoma brucei spp.)の感染によって引き起こされる。これらの寄生虫は、生物学的性質やゲノム塩基配列が似ており、寄生虫の保存されている標的の活性を修飾する薬剤を使えば3つの病気全てが治癒できると考えられる。しかし、そのような分子標的、あるいは薬効範囲が広い薬剤はまだ見つかっていない。今回我々は、キネトプラスト類のプロテアソームの選択的阻害剤のGNF6702が前例のない有効性をin vivoで示し、この3つの感染モデル全てでマウスから寄生虫を排除したことを報告する。GNF6702は、非競合的機構によりキネトプラスト類のプロテアソームを阻害し、哺乳類プロテアソームあるいは哺乳類細胞の増殖は阻害せず、マウスでの忍容性は良好である。我々のデータは、寄生虫プロテアソームの遺伝的および化学的な検証がキネトプラスト類感染に対処するための有望な治療標的をもたらすことを示しており、また、この種の顧みられない病気の治療に対処できる単一種の薬剤を開発できる可能性を明確に示している。

