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化学:小分子鉄触媒反応によるアミノ酸とペプチドの酸化的多様化
Nature 537, 7619 doi: 10.1038/nature18941
非リボソームペプチドシンテターゼによって合成された二次代謝産物は、多様で複雑なトポロジーとさまざまな生物活性を示す。この多様性の多くは、構成要素であるキラルアミノ酸と合成されたペプチド骨格の両者の合成前や合成後の酸化を伴う合成戦略に由来する。バンコマイシンの生合成経路は、生合成に関わる鉄含有酵素によって行われ得る酸化的変換の範囲を示す良い例である。しかし、そうした酸化的酵素を用いてin vitroで化学変換を行うことは困難であるため、この原理を指針とした化学合成は、実験室では十分実現されていない。今回我々は、2種類の小分子鉄触媒が、α中心キラリティーを維持したままアミノ酸やペプチドの標的C–H酸化的修飾を促進できることを報告する。プロリンから5-ヒドロキシプロリンへの酸化によって汎用性のある中間体が得られ、その中間体は、モノマー、ペプチドいずれの状況においても、アリール化された剛性誘導体や柔軟な直鎖状のカルボン酸、アルコール、オレフィン、アミンに変換することができる。我々は、このC–H酸化戦略の価値は多様性を生み出す能力にあることを実証した。すなわち我々は、4つの「キラルプール」アミノ酸を、7つの異なる官能基配置を示す21の非天然キラルアミノ酸に変換し、1つのプロリン含有トリペプチドを後期段階でC–H官能基化することによって、それぞれ異なる非天然アミノ酸を含有する8つのトリペプチドを得ており、さらには、プロリンターン要素を含有する大環状ペプチドを、後期段階のC–H酸化を経て、直鎖非天然アミノ酸を含有するペプチドに変換した。

