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惑星科学:67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の集合体塵粒子

Nature 537, 7618 doi: 10.1038/nature19091

彗星は、太陽系形成時のままの塵粒子を保持していると考えられているため、原始太陽系円盤の特徴を解明する貴重な試料が彗星から得られる。この塵の微視的な特徴は、太陽系形成時の粒子の集合に重要な役割を果たした。可視や赤外での遠隔観測の解釈と、立証はされていないが彗星起源と考えられているコンドライト多孔質星間塵粒子の研究に基づいて、彗星の塵は不規則な綿菓子のような塊をなしていると、これまで思われていた。過去のミッションによって回収された塵から、81P/ビルド彗星起源の粒子に関する詳細な鉱物学情報が得られたが、微粒子集合体の成分は収集中にひどく変質してしまっていた。本論文では、67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星での塵粒子のin situ測定について報告する。これらの粒子は、より小さく細長い微粒子の集合体であり、異なるサイズの粒子の構造は、階層的な集合を示している。選択された1マイクロメートルから数十マイクロメートルのサイズの塵粒子の形状画像は、小さな単一微粒子や大きな多孔質集合体粒子など、コンドライト多孔質星間塵粒子に似たさまざまな形態を示している。測定された粒子の伸長度は星間塵に対して推定された値と同程度であり、星間塵が彗星の構成要素の一部であるという考えを裏付けている。その後の塵成長段階で、階層的な集塊が支配的な過程となる可能性があり、均質な塵粒子よりも大きな質量や速い速度で容易に固着する集合体を生成すると思われる。67P彗星の核表面近くに階層的な塵集合体が存在することから、塵の層の引っ張り強度が低下し、新たな塵の放出を促進する機構も得られる。

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