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免疫学:インフラマソームにより活性化されたガスダーミンDは膜への小孔形成を介してピロトーシスを引き起こす
Nature 535, 7610 doi: 10.1038/nature18629
炎症性カスパーゼ(カスパーゼ1、4、5、11)は、微生物感染や危険シグナルに応答して活性化され、マウスやヒトのガスダーミンD(GSDMD)を、マウスではAsp276、ヒトではAsp275の後ろで切断してN末端切断産物(GSDMD-NT)を生成させる。この産物が、炎症による細胞死(ピロトーシス)やインターロイキン1βなどの炎症性サイトカイン放出を引き起こす。切断が起こると、GSDMD-NTの上に折り返されてその活性を阻害しているとされるC末端断片(GSDMD-CT)が切り離される。しかし、GSDMD-NTがどのようにして細胞死を引き起こすのかは解明されていない。今回我々は、GSDMD-NTが膜内でオリゴマー化して小孔を形成し、これが電子顕微鏡で観察できることを明らかにする。GSDMD-NTは、ホスファチジルイノシトールリン酸、ホスファチジルセリン(細胞膜内葉のみに存在)、カルジオリピン(細菌膜の内葉、外葉に存在)に結合する。進化の過程で保存されている4個の塩基性アミノ酸残基を変異させると、GSDMD-NTのオリゴマー形成、膜への結合、小孔形成、ピロトーシスが阻害される。GSDMD-NTは、脂質結合の選択性によって細胞を内側から死なせるが、ピロトーシスによって外部に放出されても、周辺の哺乳類細胞には害は与えない。またGSDMD-NTはin vitroの無細胞系でも細菌を殺すので、宿主細胞の細胞質内でも直接的な殺菌作用を持っている可能性があるが、in vivoでの感染制御におけるこの直接的殺菌作用の重要性については、まだはっきりしていない。

