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生化学:GPCR中のアゴニスト結合ポケットへのGタンパク質のアロステリックな連結

Nature 535, 7610 doi: 10.1038/nature18324

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、細胞が環境からの刺激を検出したり、細胞間で情報交換をする際に使われる主要経路である。これらの7回膜貫通ドメインを持つ受容体は、細胞外のアゴニストにより活性化されるとヘテロ三量体であるGタンパク質と相互作用して、下流のセカンドメッセンジャーやプロテインキナーゼ・カスケードの調節を行う。典型的なGPCRであるβ2アドレナリン受容体(β2AR)がコグネイトGタンパク質であるGsと形成した複合体の結晶構造から得られた証拠により、アゴニストの結合がコンホメーション変化を促進し、この変化がGPCR中を伝播して、GDP放出を触媒するGタンパク質αサブユニットのヌクレオチド結合ポケットに至る仕組みが明らかになり、GTP結合とGタンパク質活性化に必要な重要な過程についてモデルが得られた。その構造からはまた、Gタンパク質の結合が、さらにリガンド結合へとアロステリックな影響を及ぼす可能性を示す手掛かりが得られている。今回我々は、β2ARへのGタンパク質連結が、受容体の「閉じた」コンホメーションを安定化することの機能的証拠を示す。この「閉じた」コンホメーションは、ホルモン結合部位への進入とそこからの排出を制限するという特徴を持っている。意外にも、ホルモン結合部位へのGタンパク質の影響は結合したアゴニストがない状態でも観察され、この状態では活性化されていない受容体の基礎活性によるGタンパク質連結がアゴニストや部分アゴニスト、アンタゴニストやインバースアゴニストの結合を妨げることが分かった。すでに結合していたリガンドの受容体からの解離能も妨害されるので、多くのGPCRとGタンパク質の対でGタンパク質によって引き起こされるアゴニスト親和性増強が、これによって構造的に説明される。我々のデータはまた、アゴニストだけが結合している場合とは対照的に、アゴニストのない状態でのGタンパク質連結が、GPCRに起こった大きな構造変化を安定化することを示している。リガンド結合の速度論的性質へのヌクレオチドを含まないGタンパク質の影響は、GPCRスーパーファミリーの他のメンバーとも共通であり、Gタンパク質を介したアゴニスト親和性増強の基礎であると思われる共通の機構の存在を示唆している。

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