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がん:がんとアストロサイトの間のギャップ結合はcGAMPの輸送により脳転移を促進する
Nature 533, 7604 doi: 10.1038/nature18268
脳転移はさまざまながんで罹病と死亡の大きな原因となっており、化学療法に対して高い抵抗性を持つのが特徴である。本研究では、脳内に最も多く存在する細胞種のアストロサイトが、脳転移の促進に果たす役割を明らかにする。我々は、ヒトとマウスの乳がん細胞および肺がん細胞がプロトカドヘリン7(PCDH7)を発現していて、PCDH7はがんとアストロサイトとの間のコネキシン43(Cx43)からなるギャップ結合の形成を促進することを示す。脳転移性がん細胞はギャップ結合でつながれたアストロサイトネットワークに加わると、ギャップ結合の細胞間チャネルを用いてセカンドメッセンジャーであるcGAMPをアストロサイトへ送り込み、STING経路や、インターフェロンα(IFNα)や腫瘍壊死因子(TNF)などの炎症性サイトカインの産生を活性化する。このような因子はパラクリンシグナルとして働いて脳転移性細胞でSTAT1経路やNF-κB経路を活性化し、それによって腫瘍増殖と化学療法抵抗性獲得を助ける。経口投与可能なギャップ結合修飾物質であるメクロフェナム酸やトナベルサットはこのパラクリンループを破壊する。この結果は、このような薬剤が確立された脳転移の治療に使えることの原理証明となる。

