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細胞生物学:ミトコンドリアと細胞質の翻訳プログラムの同調
Nature 533, 7604 doi: 10.1038/nature18015
酸化的リン酸化(OXPHOS)は、エネルギー産生に非常に重要な過程で、ミトコンドリア内の複合体によって行われる。OXPHOS複合体のサブユニットは核ゲノムとミトコンドリアゲノムの両方にコードされているため、OXPHOS複合体は細胞に独特の難題を課す。核/細胞質や細菌での遺伝子発現を研究するために考案されたゲノム手法はミトコンドリアには広く適用されてこなかったので、OXPHOS遺伝子の共調節についてはほとんど調べられていない。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)で、OXPHOS複合体が合成されるミトコンドリアバイオジェネシスの際のミトコンドリアと核での遺伝子発現を調べた。核にコードされるOXPHOS転写産物とミトコンドリアにコードされるOXPHOS転写産物のレベルの増加は一致しないことが分かった。しかし、ミトコンドリアおよび細胞質での翻訳は迅速かつ動的に同調して調節される。さらに、細胞質の翻訳過程は一方向性にミトコンドリアの翻訳を制御する。従って核ゲノムは、ミトコンドリアと細胞質の翻訳を調整して、OXPHOS複合体の合成が適時に起こるようにしており、これはミトコンドリアのプロテオームを形作るこれまで分かっていなかった調節層である。我々の全細胞ゲノムプロファイリング手法は、ミトコンドリアでの全体的な遺伝子調節研究のための基盤となる。

