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宇宙物理学:超大質量ブラックホールの風による静穏銀河の星形成抑制

Nature 533, 7604 doi: 10.1038/nature18006

質量が太陽の2 × 1010倍を上回る銀河では、星形成がほとんどあるいは全く進んでいない静穏銀河が支配的であり、その数は過去100億年の間に約25倍に増加している。超大質量ブラックホールが急速な降着を受けているクエーサー段階ではおそらく、いったん星形成が止まると、星の質量損失や合体によって降着することになるガスや冷えて星を形成するはずだったガスが、未知の機構によって取り除かれたり加熱されたりしたと考えられる。低速で降着を受けているブラックホールからのエネルギー出力という提案がなされてきたが、このことに対する膨張する高温ガスの殻という形での観測による証拠は、間接的で、銀河団の中心に位置する電波銀河に限られており、こうした電波銀河は非常にまれなため、静穏銀河の大半を説明できない。今回我々は、電離ガスの強い速度勾配にそろった左右対称の放射構造について報告し、低輝度の活動銀河核を持つ典型的な静穏銀河において中心方向に駆動される風の存在を推測している。こうした銀河は意外に一般的であり、質量が太陽の2 × 1010倍程度の静穏銀河の約10%を占めている。典型的な例において、こうした銀河の活動レベルが低い超大質量ブラックホールからのエネルギー入力が、観測された風を駆動でき、この風は、周辺の(そして検出もされている)より温度の低いガスを加熱して星形成を抑制するのに十分な力学的エネルギーを有しているものと、我々は算出した。

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