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進化論:コストが掛かる精子装飾の進化を性選択が促進できる仕組み

Nature 533, 7604 doi: 10.1038/nature18005

雌の乱婚で促される交尾後性選択(PSS)によって、多様なタクソンにわたり精子の質的形質が急速に進化したと考えられている。しかし、精子の装飾の適応的重要性やその進化を促進する「雌による隠れた選り好み」に関する理解は、極めて限られている。今回我々は、派手な性的形質(例えば、シカの枝角、ウシやコガネムシの角、キジの尾羽、クワガタムシの大顎、トカゲの喉袋)の進化的アロメトリーを概観し、ショウジョウバエ(Drosophila)の一部の種が持つ巨大な精子が、自然界に見られる中で最も極端な装飾である可能性を示す。また、この装飾の存在が、性選択の強さや配偶システムの進化、性差の根本的性質を説明する理論といかに相容れないかを明らかにする。さらに、キイロショウジョウバエ(D. melanogaster)での相互作用する性特異的形質の量的遺伝解析と、装飾のサイズがさまざまな種での雌雄の生殖能力の条件依存性についての比較解析を組み合わせ、精子の長さの進化の背後にあると考えられる複雑な動態も明らかにする。今回の結果は、ごく少数の巨大な精子の生産が、(1)精子の長さ、長い精子に対する雌の選好性、および雌の交尾頻度の間の遺伝的相関によってもたらされるフィッシャーのランナウェイ選択と、(2)より長い精子ほど雌により多くの間接的な利益をもたらすという関係によって進化したことを示唆している。また、精子の質と量が発生的に統合していることから、精液に対するPSSでは、雄同士の競争と雌による選択とを別個の過程として切り離せる可能性は低いと示唆される。

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