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神経科学:ケタミン代謝産物に見られるNMDAR抑制に依存しない抗うつ作用

Nature 533, 7604 doi: 10.1038/nature17998

世界人口の約16%が一生のどこかの時点でうつ病(大うつ病性障害)を発症する。モノアミン作動性に基づく多くの抗うつ剤が使用可能だが、大半の患者は、これらの治療薬に反応を示すのに数か月まではいかないにしても数週間は要し、多くの患者では症状の持続的な寛解が得られない。非競合的なグルタミン酸作動性NMDAR(N-メチル-D-アスパラギン酸受容体)アンタゴニストである(R,S)-ケタミンは、うつ病患者で単回投与により迅速で持続性の抗うつ効果を発揮するが、その使用には望ましくない副作用が伴う。今回我々は、(R,S)-ケタミンの抗うつ効果には、その(2S,6S;2R,6R)-ヒドロキシノルケタミン(HNK)への代謝が必須であり、(2R,6R)-HNK鏡像異性体がマウスにおいて行動、脳波、電気生理および細胞に対し抗うつ関連作用を及ぼすことを示す。これらの抗うつ作用はNMDAR抑制には依存しておらず、AMPAR(α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソキサゾールプロピオン酸受容体)の早期の持続的な活性化が関与している。また、(2R,6R)-HNKがケタミンと関連する副作用を示さないことも確認された。今回のデータは、(R,S)-ケタミンの抗うつ特性の基盤となる新規の機序を示唆しており、迅速に作用する次世代抗うつ剤の開発に関係してくる。

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