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がん:アビラテロン代謝の向きを変えることで前立腺がんの抗アンドロゲン療法を微調整する
Nature 533, 7604 doi: 10.1038/nature17954
去勢抵抗性前立腺がんは、腫瘍内でのアンドロゲン合成により進行するが、アビラテロン投与によりアンドロゲンの合成が抑制され、患者の生存期間が延長する。アビラテロンは患者の体中で代謝されてΔ4-アビラテロン(D4A)となり、このさらに強い抗腫瘍活性を持つD4Aは、構造的にはテストステロンのような内在性のステロイド性5α-還元酵素の基質に類似している。本研究で我々は、ヒト血清中でD4Aが少なくとも3つの5α-還元型代謝産物と3つの5β-還元型代謝産物へ変換されることを示す。最初の5α-還元型代謝産物である3-ケト-5α-アビラテロンは前立腺がんのプログレッションを促進するアンドロゲン受容体アゴニストで、アビラテロンを投与された前立腺がん患者ではD4Aよりも高濃度に存在する。アビラテロン単独投与の後に、アビラテロンに加えてデュタステリド(5α-還元酵素阻害剤)を投与した臨床試験では、デュタリステリドの追加によって、3-ケト-5α-アビラテロンおよび下流の代謝産物が激減し、その一方でD4A濃度が上昇したことから、デュタリステリドは効果的に腫瘍促進代謝産物の産生を阻害し、D4Aの蓄積を可能にすることが示された。さらに、デュタリステリドは3つの5β-還元型代謝産物を激減させず、これらの代謝産物は臨床的にも検出可能であったことから、5α-還元酵素の薬理学的阻害は、アビラテロン代謝に対して特異的な生化学的影響を持つことが明らかになった。今回の知見は、臨床的にアビラテロン代謝を微調整するという、これまで認識されていなかった生化学的に特異的な方法により治療が最適化される可能性を示唆している。

