Letter
惑星科学:トランジットしている4つのサブネプチューンの共鳴チェーン
Nature 533, 7604 doi: 10.1038/nature17445
周期が数日から数か月の軌道にスーパーアースや海王星のような惑星が複数ある惑星系が、探査によって発見されている。このような惑星系の支配的な形成機構がin situ形成なのか、内側移動による形成なのかについては議論になっている。シミュレーション結果は、惑星移動によって密集した惑星系が作られ、こうした惑星系は、各惑星の軌道周期が小さな整数の比で表される(共鳴)可能性があり、複数惑星の列(チェーン)の形でしばしば見られることを示唆している。サブネプチューンを複数持つ数百の惑星系において、共鳴に近い惑星ペアは一般的に予想されるよりも多く観測されているが、惑星移動によって作られたと考えられる惑星系はこれまで1つも特定されていない。共鳴に近ければ、互いに摂動を与えている惑星を検出することができる。今回我々は、ケプラー223系における4つの惑星のトランジットタイミングの変動について報告し、こうした変動を共鳴角振動としてモデル化して、共鳴チェーンの長期安定性を見積もった。ケプラー223の構造は散乱によって作り出されたとするには、細かく調整され過ぎており、今回の数値シミュレーションは、その特徴が惑星移動仮説の自然な帰結であることを示している。似たような惑星系を不安定化し得る機構はいくつもあり、このことは多くの惑星が共鳴関係にないという観測された軌道周期分布の一因となっている。特に、微惑星との相互作用は、ケプラー223で観測されたものと似た理論的に予想される初期の共鳴チェーンが乱されて、太陽系の4つの巨大惑星の現在の軌道が定まった原因であると考えられる。

