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再生生物学:FGF8とSHHは前後組織の相互作用に代わって肢再生を誘導する

Nature 533, 7603 doi: 10.1038/nature17972

サンショウウオで左肢の再生芽を右肢の切断部位へ移植すると、1本の正常な肢と2本の「過剰な」肢の合わせて3本の肢が再生する。こうした実験や他の研究によって、サンショウウオでは、前後の肢組織を並置して神経支配させることが、完全な肢再生の誘導に必要かつ十分な条件だと明らかになった。しかし、前後組織の相互作用の必要条件の細胞・分子レベルでの基盤についてはよく分かっていない。本研究ではメキシコサンショウウオ(Ambystoma mexicanum;別名アホロートル)の肢再生や過剰肢形成において、前側および後側の組織の両方に必要とされる条件の分子基盤を解明した。我々は、この2つの組織は、肢の伸長に必要な相補的な交差誘導シグナルを供給していることを示す。前側組織のみからなる再生芽は、通常、肢を形成せずに退行するが、hedgehog(HH)シグナル伝達を活性化させるだけで、前側再生芽の再生を促して完了させるのに十分であり、これは再生芽の伸長を担う重要なシグナル伝達活性である繊維芽細胞増殖因子(FGF)の発現を維持する能力によるものであった。後側組織のみからなる再生芽では、HHシグナル伝達だけでは再生の誘導に十分ではないが、内因性HHシグナル伝達とともにFGF8を異所性発現させることで再生を誘導できた。メキシコサンショウウオではFGF8は前側間充組織のみで発現し、その発現の維持は後側組織からのsonic hedgehog(SHH)シグナル伝達に依存する。今回の知見により、肢再生を促す前側と後側に局在した重要なシグナルが明らかになり、これらのシグナル因子だけで、再生していない再生芽を誘導して、完全な形の骨格要素を持った再生を完了させるのに十分であることが分かった。

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