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微生物学:腸内微生物相における協力の進化

Nature 533, 7602 doi: 10.1038/nature17626

協力的な表現型は、クオラムセンシングを介したコミュニケーション、バイオフィルム形成、抗生物質耐性、病原性などのさまざまな状況下で、微生物群集の機能の中心となると考えられている。ヒトの腸内には、多様な種からなる高密度の微生物群集が存在しており、これは宿主の健康に必須だが、この重要な生態系内での協力関係についてはほとんど知られていない。本研究では、ヒト腸内で優勢なグラム陰性細菌であるバクテロイデス目内で進化した協力関係について実験を行って検証した。モデル種のBacteroides thetaiotaomicronは、特定の食物多糖類によって増殖している際には限定的な協力しか見られないことが明らかになった。この菌はこのような多糖類を細胞外で消化するが、この能力を欠く変異体は駆逐された。これとは対照的に、優占的な腸内共生菌のBacteroides ovatusでは栄養共生専用の酵素系が見つかった。B. ovatusは自身がコストを負って多糖類を消化するのだが、こうした消化は他の種にとっては利益となる。in vitro系とノトバイオートマウスの微生物定着モデルを用いた実験から、Bacteroides vulgatusなどの他の腸内細菌種をこうして生じたイヌリンによって養っている際には、イヌリンの細胞外消化は利益交換によりB. ovatusの適応度を上昇させることが分かった。これは微生物種間で自然に進化した協力関係のまれな例である。今回の研究は、哺乳類の腸内微生物相における協力的表現型の複雑性と重要性の両方を明らかにするものである。

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