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微生物学:Candidalysinは粘膜感染に重要な真菌ペプチド毒素である

Nature 532, 7597 doi: 10.1038/nature17625

細胞溶解性のタンパク質やペプチド毒素は複数の細菌病原体で見られる古典的な病原性因子で、上皮障壁機能を破壊し、細胞を傷害し、宿主の免疫応答を活性化あるいは修飾する。このような毒素がヒト病原性真菌で見つかったことはまだなかった。今回、我々が知るかぎりで初めて、日和見病原体のCandida albicansで真菌の細胞溶解性ペプチド毒素を確認した。この分泌毒素は上皮細胞の細胞膜を直接的に傷害し、危険応答シグナル伝達経路を起動させ、上皮免疫系を活性化する。このペプチドのカルボキシ末端にある正電荷により細胞膜の透過性が増大し、それがカルシウム流入に付随する内向き電流を生じさせる。この毒素を持たないC. albicans株は上皮細胞を活性化あるいは傷害することがなく、粘膜感染の動物モデルでは無発病性である。我々は、この細胞溶解性ペプチド毒素を「Candidalysin」と命名することを提案する。Candidalysin分子は、臨床的に重要な真菌であるC. albicansの上皮損傷と宿主認識を行う重要な決定因子である。

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