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細胞生物学:一次繊毛はカルシウム応答性メカノセンサーではない
Nature 531, 7596 doi: 10.1038/nature17426
一次繊毛は、孤立性で一般的に運動性がない毛様突起物で、細胞分裂の合間に細胞表面から伸長する。一次繊毛は、そのアンテナ様構造からすると当然だが、周囲環境を感知すると考えられていて、最も一般的な仮説では、繊毛内のカルシウム透過性イオンチャネルを介して機械力を感知するとされている。一次繊毛がCa2+応答性メカノセンサーであるとするこの仮説は、胚発生における左右軸決定の制御から、成体での多発性嚢胞腎や一部のがんの進行まで、広範囲にわたる生物学的応答を説明するのに使われてきた。今回我々は、この仮説の基盤となった組織では、一次繊毛中で機械力により誘導されるカルシウム濃度上昇が全く見られないことを報告する。我々は、Arl13b–mCherry–GECO1.2というトランスジェニックマウスを作製した。このマウスは全ての一次繊毛で、遺伝子にコードされたレシオ測定可能なカルシウムインジケーターが発現される。我々は、培養腎臓上皮細胞、腎臓の太い上行脚、胚のノードのcrown細胞、内耳有毛細胞の運動毛、また複数の細胞系列の一次繊毛で流れに対する応答を測定した。繊毛特異的なCa2+流入は、生理的レベルの液体流で、あるいは生理的レベルを著しく超えるレベルの液体流であっても、観察されなかった。我々は、機械刺激の知覚(メカノセンセーション)が一次繊毛で生じているならば、それはカルシウムシグナル伝達を介さないものだと結論する。

