Letter

固体地球科学:MEMS重力計による地球潮汐の測定

Nature 531, 7596 doi: 10.1038/nature17397

局所的な重力加速度の微小な変化を測定できれば、隠れた炭化水素鉱床や火山噴火する前のマグマ蓄積や地下トンネルの検出などさまざまな応用が可能になる。こうした応用に必要な感度(数十 μGal Hz −1/2)を実現できる技術はいくつかあり、例として、自由落下重力計、ばねを使った重力計、超伝導重力計、原子干渉計などがある。こうしたデバイスは全て、地球潮汐、すなわち潮汐力によって生じる地殻の弾性変形を観測できる。地球潮汐は普遍的に予測できる重力シグナルで、その測定には数日の時間スケールにわたる高い感度と高い安定性の両方が必要である。しかし、現行の全ての重力計には、価格が高く(10万米ドル以上)、重い(8 kg以上)という制約がある。本論文では、感度が40 μGal Hz −1/2で、大きさがわずか数立方センチメートルの微小電気機械システム(MEMS)デバイスを提示する。我々は、これを使って地球潮汐を測定し、他のどのようなMEMSデバイスに比べても長期的に安定であることを明らかにした。スマートフォンの大半に使われているMEMS加速度計は極めて安価に大量生産できるが、重力計と呼べるほど十分に安定なものはない。従って、我々のデバイスは加速度計を重力計に移行させたことを意味する。このMEMS重力計は、小型で安価であることから、重力地図作成に多くの応用が考えられる。例えば、低空飛行する航空機ではなくドローンに搭載して分散型の測地や探査を行ったり、分散配置して火山を監視したり、マルチピクセルの密度コントラストの撮像アレイに組み込んだりできる可能性がある。

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