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地球化学:コマチアイトが明らかにした水を含む始生代の深部マントル貯蔵庫

Nature 531, 7596 doi: 10.1038/nature17152

始生代のコマチアイト(超苦鉄質溶岩)は、地球マントルの極限条件下での融解によって生成された。その化学組成から、噴出温度は最大1600°Cという極めて高温であると思われ、そのマントル内の供給源はさらに高温であることが示唆される。しかし、これは、コマチアイト・マグマの水含有量が不確かであるため混乱を生んでいる。ある学派は、コマチアイトは基本的に水を含まずマントル・プリューム中で生成されたと考えているが、他の学派は、こうしたマグマは水を数%含んでおり、噴出時の温度を劇的に低下させるので沈み込み過程と関連付けられると主張している。本論文では、極めてマグネシウムに富むカンラン石(フォルステライトが最大で94.5モル%)中のメルト包有物の、水などの揮発成分、主要元素、微量元素の含有量の測定について報告する。この情報から、始生代コマチアイトの親メルトの組成と結晶化温度の見積もりが直接得られる。我々は、カナダのアビティビ緑色岩帯で得られた27億年前のコマチアイトの親メルトは、酸化マグネシウムを30重量%、水を0.6重量%含み、不適合元素が枯渇していたことを示す。このメルトは、浅部の還元的条件下において約1530°Cで結晶化し始め、地殻物質の弱い同化作用を伴うカンラン石の分別結晶作用によって発達した。その主要元素と微量元素の組成と低い酸素フガシティーは、沈み込み帯の環境とは一致しないので、高いH2O/Ce比(6000以上)は、マントル遷移層から含水物質がコマチアイト供給源に取り込まれたことに起因すると、我々は提案する。今回の結果から、コマチアイトがプリューム起源であり、始生代のマントル温度が高かったことが裏付けられ、地球史の初期のマントル深部に水を含む貯蔵庫があったと思われる。

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