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分子生物学:G1期の細胞で相同組換えを抑制する機構
Nature 528, 7582 doi: 10.1038/nature16142
相同組換えによるDNA修復は、G1期の細胞では強く抑制され、有糸分裂組換えが姉妹染色分体間でのみ起こるようにしている。多くの相同組換え因子は細胞周期で調節されているが、G1期細胞で組換えを抑制するのに必要かつ十分な現象がどのようなものであるかは不明である。本研究では、ヒト細胞における細胞周期がBRCA1とPALB2–BRCA2の相互作用を制御し、S/G2期でのBRCA2機能を抑制していることを報告する。我々は、PALB2のBRCA1相互作用部位が、PALB2相互作用タンパク質であるKEAP1とcullin-3(CUL3)–RBX1との複合体からなるE3ユビキチンリガーゼの標的であることを見いだした。PALB2のユビキチン化は、自身とBRCA1との相互作用を抑制し、細胞周期により制御されている脱ユビキチン酵素USP11によって打ち消される。BRCA1–PALB2相互作用の復元とDNA末端切除の活性化とが組み合わさるだけで、G1期で相同組換えが誘導されるようになり、それはRAD51の動員、予定外のDNA合成、CRISPR–Cas9に基づく遺伝子ターゲッティング分析により判断される。我々は、G1期に相同組換えを妨げる機構には最小限でも、DNA末端切除の抑制と、BRCA2のDNA損傷部位への動員の多段階の遮断が含まれており、これにはBRCA1–PALB2–BRCA2複合体の集合の抑制が関わっていると結論する。確定した因子群によってG1期の細胞で相同組換えを誘導することができれば、非分裂細胞での遺伝子ターゲッティングの応用の開発が促されるだろう。

