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生物地球化学:海水準上昇に対するインド太平洋のマングローブ林の脆弱性

Nature 526, 7574 doi: 10.1038/nature15538

海水準上昇は、沿岸地域社会の長期的な持続可能性や、サンゴ礁、塩性湿地、マングローブなどの重要な生態系を脅かす可能性がある。マングローブ林には、海水準上昇に合わせて成長し、鉛直方向に堆積物を増やして氾濫を防ぐ能力があり、湿地土壌を植物の成長に適した高さに保つことができる。インド太平洋領域には、世界のマングローブ林の大半が存在するが、河川のダム建設などの人間活動のために、堆積物運搬が減少している。インド太平洋領域の海水準の将来の上昇速度は、変動はあるが大きいと予想されるため、堆積物運搬の減少は特に懸念される。今回我々は、標高テーブルの計測ネットワークから得られたデータを用いて、インド太平洋領域におけるマングローブ表面の標高の近年の変化傾向を解析した。その結果、堆積物の供給能力によって、マングローブ林の土壌表面の標高の増大速度を、海水準の上昇速度に匹敵するか上回るように維持できる可能があるが、観測点の69%については、現在の海水準の上昇速度は土壌表面の標高の増大速度を上回っていることが分かった。さらに我々は、今回の実地データに基づくモデルも提示する。このモデルは、潮差が小さく堆積物の供給量が少ない地点のマングローブ林は、早ければ2070年には水没する可能性があることを示唆している。

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