Letter
惑星科学:けんびきょう座AU星周辺のデブリ円盤における高速で移動する構造
Nature 526, 7572 doi: 10.1038/nature15705
1980年代に、主系列星の周辺に過剰な赤外放射が発見され、その後の直接撮像観測によって、軌道運動している低温の塵の円盤がその放射源であることが明らかになった。こうした「デブリ円盤」は、惑星による重力摂動によって生じた可能性がある、形状や光度の非対称性を示すことが多いため、惑星形成の副生成物であると考えられた。このことは、がか座β星系については正しいことが示され、この系では既知の惑星によって円盤に観測可能なひずみが生じている。近傍にある若くて異常に活動的な晩期型星のけんびきょう座AU星には、よく研究された真横向きのデブリ円盤があり、可視光と近赤外光でのこれまでの観測によって、円盤の中央面に沿った20天文単位の距離を超える強度変化という形で、非対称な局在構造が発見されている。本論文では、1~4年間にわたって持続し、10~60天文単位の投影距離に位置する5つの大規模構造が円盤の南東側に連なっていることを示す高コントラスト撮像について報告する。こうした構造は全て、毎秒4~10 kmの投影速度で星から遠ざかっているように見え、それらが物理的な実体と関係しているとするなら、離心率の大きな軌道か束縛されていない軌道を示唆している。こうした構造の起源、局在性、形状、急速な進化を、現在の理論と一致させるのは困難である。

