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進化論:性特異的個体群統計学とトリヴァーズ–ウィラードの理論の一般化

Nature 526, 7572 doi: 10.1038/nature14968

トリヴァーズ–ウィラードの理論では、母親の状態が仔の適応度に性特異的な影響を及ぼす場合、仔の性比は母親の状態によって変化するとされる。特に、一夫多妻制で性的二型性を示す種では、状態の良好な母親は雄の仔を多く産み、状態の不良な母親は逆に雌の仔を多く産むと予測されている。この理論は簡潔で整っているが、その裏付けはまだ限定的である。今回我々はこのトリヴァーズ–ウィラードの理論を拡張して一般化し、仔の性比に関する予測と観察結果の不一致を説明する。一夫多妻制の種では通常、雄は雌と比べて、死亡率が高く、年齢特異的な生殖スケジュールが異なり、生活史戦略のリスク傾向も高いが、こうした差異は現在のところトリヴァーズ–ウィラードの理論に組み込まれていない。個体群統計学において性差のレベルが異なる自由生活型の哺乳類の集団から得たデータでパラメーター化した二性型モデルを用いることによって、生涯にわたる生活史形質の性差が幅広い性配分戦略にどうつながり得るのかが明らかになり、母親の状態と仔の性比との相関だけでは、母親が仔の性比を適応的に調整していると結論付けるのに不十分であることが分かった。

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