Letter
構造生物学:ダイナミン四量体の結晶構造
Nature 525, 7569 doi: 10.1038/nature14880
機械化学タンパク質であるダイナミンは、多様な細胞過程で膜を成形し、変形させる高分子量GTPアーゼに属するダイナミンスーパーファミリーの典型である。ダイナミンは細胞質ゾルでは主に四量体を形成していて、これらがクラスリン被覆小胞の頸部でオリゴマーを形成し、膜を引き絞ってくびり切るのに関わっている。以前の研究で、ダイナミン二量体の構造が報告されたが、ダイナミン集合に関わる分子的決定因子やその調節についてはよく分かっていなかった。今回我々は、ヌクレオチドを結合していない状態のヒトダイナミン四量体の結晶構造を示す。構造データと変異研究、オリゴマー形成測定や分子動力学シミュレーションのマルコフ状態モデルを組み合わせて、ダイナミンのオリゴマー形成を分子内自己阻害的相互作用の解除と結び付ける機構が考えられた。我々は、変異によって四量体形成、および自己阻害が妨害され、これが筋力低下を伴う先天性ニューロパチーであるシャルコー・マリー・トゥース病と中心核ミオパチーをそれぞれ引き起こす仕組みを明らかにした。四量体の屈曲した形状によって、ダイナミンが決まった直径の右巻きらせんオリゴマーへと集合する仕組みが説明され、これは膜を引き絞る際のダイナミンの機能に直接関係している。

