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気候科学:植物の蒸散と地下水や河川流の全球分離

Nature 525, 7567 doi: 10.1038/nature14983

現在の地表面モデルでは、地下水、河川流、植物の蒸散は全て、土壌という、よく混合された同じ水源を介して供給されていると考えられている。しかし、米国オレゴンとメキシコにおける近年の研究によって、両者は生態水文学的に分離されており、地表下の区画化された異なる水源が、植物の蒸散フラックスか、地下水や河川流の総フラックスを供給していることを示す証拠が得られている。こうした知見は、まだ広く検証されていない。本論文では、地球全体に分散する47の観測点から得られた水素と酸素の同位体データ[2H/1H(δ2H)と18O/16O(δ18O)]を用いて、生態水文学的な分離がさまざまなバイオームにわたって広く生じていることを示す。各観測点から得られた降水、河川水、地下水は、局地的な降水入力のδ2H/δ18Oの傾きにほぼ沿ってプロットされている。しかし、47観測点から得られた土壌水と植物の木部水は全て、天水線上の局地的な河川水と地下水の下にプロットされており、地下水の涵養や河川流に寄与しない土壌水を植物が利用していることが示唆される。さらに今回の結果は、観測点の80%で、地下水の涵養や河川流に水を供給している降水と、土壌水の補充と植物の蒸散の一部に供給される水が異なっていることを示している。今回見いだされた地表下の水の区画化の遍在性と、水文学的フラックスと生態学的フラックスに対する嵐の種類の分離は、河川流の発生、河川水の輸送時間、蒸発と蒸散の分離の数値シミュレーションの改善に利用できる可能性がある。植生、地下水の涵養、河川流がどのようにつながっていると考えられるかを調べるために、将来の地表面モデルのパラメーター化を詳しく検討すべきである。

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