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惑星科学:予想外に遠方まで土星のフェーベ環を支配する小さな粒子

Nature 522, 7555 doi: 10.1038/nature14476

2009年に発見された、土星の暗くて最も外側の環はおそらく、遠く離れた衛星フェーベから放出される粒子によって形成されている。この環は、土星から128~207土星半径(RS = 6万330 km)の距離の間に発見され、垂直方向の広がりが最大で40RSあり、これまで知られていた土星最大のE環の10倍を優に超える。しかし、フェーベ環全体の動径方向の広がりは当時決定できず、また粒子の大きさを有意に絞り込むこともできなかった。本論文では、100RSから予想外に遠方の 270RSまで広がる、この環全体の赤外線撮像について報告する。我々は、フェーベから放出された環の粒子の軌道力学をモデル化し、粒子サイズの分布について理論的なべき乗則プロファイルを構築した。そして、非常に急峻なプロファイルがデータに最もよく適合することと、非常に小さな粒子では輻射効率が低いために生じる粒子温度の上昇が、おそらく急峻さに寄与していることを発見した。粒子サイズに対して今回絞り込まれた条件を、不確かな粒径分布に依存しない形に変換することによって、45億年にわたって内側にあまり落ち込まずに軌道運動する半径10 cm以上の粒子が、リングの塵成分の断面積に最大で約10%寄与していることを明らかにした。

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